• 2026年1月26日

【2026年最新版】花粉症の症状・対策・治療法を内科専門医が徹底解説

丹野内科・循環器・糖尿病内科の田邉弦です。

2026年の花粉シーズンが近づいてまいりました。私自身も花粉症があるため、そろそろ内服を始めようかと思っています。近年、気候変動の影響もあり、花粉の飛散時期や量に変化が見られています。くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、つらい症状にお悩みの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、松戸市で内科クリニックを開業する専門医が、2026年の花粉症について、最新の知見を踏まえながら、症状の特徴、効果的な予防法、適切な治療法まで詳しく解説いたします。早めの対策で、快適な春を迎えましょう。


目次

  1. 花粉症とは?基礎知識を理解しましょう
  2. 2026年の花粉飛散予測と特徴
  3. 花粉症の具体的な症状と日常生活への影響
  4. 今日から始められる効果的な予防法
  5. 花粉症の治療法:お薬と生活習慣の改善
  6. よくある質問(Q&A)
  7. まとめ:早めの対策が快適な春への第一歩

1. 花粉症とは?基礎知識を理解しましょう

花粉症のメカニズム

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって起こるアレルギー疾患です。医学的には「季節性アレルギー性鼻炎」や「季節性アレルギー性結膜炎」と呼ばれています。

私たちの体には、外から入ってくる異物から身を守る免疫システムがあります。花粉症の方の場合、本来は無害である花粉を「敵」と認識してしまい、過剰な免疫反応が起こることで様々な症状が現れるのです。

主な原因植物

日本における花粉症の原因植物で最も多いのはスギ花粉で、全体の約70%を占めるとされています。その他、以下のような植物の花粉が原因となることがあります。

  • スギ(2月〜4月):最も患者数が多い
  • ヒノキ(3月〜5月):スギと症状が似ている
  • ブタクサ(8月〜10月):秋の花粉症の代表
  • カモガヤ(5月〜7月):イネ科の植物
  • ヨモギ(8月〜9月):秋の花粉症

複数の花粉に反応する方も少なくありません。「春だけでなく秋も症状が出る」という場合は、複数の花粉症を発症している可能性があります。

2. 2026年の花粉飛散予測と特徴

2026年シーズンの傾向

気象庁や日本気象協会の予測によると、2026年の花粉飛散量は地域差があるものの、全国的には例年並みから多めになると予想されています。特に関東地方では、前年の夏の気温が高かったことから、やや多めの飛散が見込まれています。

飛散開始時期の予測

関東地方では、2月上旬からスギ花粉の飛散が始まる見込みです。本格的な飛散は2月中旬から3月にかけてピークを迎え、その後ヒノキ花粉が4月を中心に飛散すると予測されています。

温暖化の影響で、年々飛散開始時期が早まる傾向にあることも注目すべき点です。

注意すべきポイント

2026年は以下の点に特に注意が必要です。

  • 寒暖差の大きさ:気温の変動により、飛散のピークが読みにくくなる可能性
  • 雨天後の晴天日:雨で地面に落ちた花粉が舞い上がり、症状が強く出ることがある
  • PM2.5との複合影響:大気汚染物質との相互作用で症状が悪化する場合がある

3. 花粉症の具体的な症状と日常生活への影響

代表的な症状

花粉症の症状は、主に以下の4つに分類されます。

鼻の症状

  • くしゃみが連続して出る(1回で終わらず、何度も繰り返す)
  • 透明でサラサラした鼻水が止まらない
  • 鼻づまりで呼吸が苦しい

目の症状

  • 目のかゆみ(我慢できないほど強い場合も)
  • 涙が出る
  • 目の充血や腫れぼったさ

その他の症状

  • 喉のイガイガ感
  • 皮膚のかゆみ
  • 頭痛や倦怠感
  • 咳が出る

日常生活への影響

花粉症は、単に不快な症状だけでなく、生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。

仕事や学業への影響:集中力の低下により、業務効率が20〜30%低下するという研究データもあります。会議中や授業中に頻繁にくしゃみが出て困る、鼻をかむために何度も席を立つ必要があるなど、周囲への配慮も必要となります。

睡眠への影響:鼻づまりにより口呼吸となり、睡眠の質が低下します。「夜中に何度も目が覚める」「朝起きても疲れが取れない」といった訴えは非常に多く聞かれます。

精神的ストレス:症状が長期間続くことで、イライラや気分の落ち込みを感じる方もいらっしゃいます。特に、毎年繰り返される症状への不安は、想像以上に心の負担となることがあります。

4. 今日から始められる効果的な予防法

外出時の対策

マスクの選び方と着用方法:花粉用マスクは、顔にフィットするものを選びましょう。鼻の部分にワイヤーが入っているタイプで、隙間なく装着することで、花粉の吸入を大幅にカットできるとされています。

メガネの活用:通常のメガネでも約40%、花粉対策用メガネなら約90%の花粉をカットできるというデータがあります。コンタクトレンズをご使用の方は、花粉の時期だけメガネに変更することも一つの方法です。

服装の工夫:表面がツルツルした素材の上着を選ぶと、花粉が付着しにくくなります。ウールやフリースなど、毛羽立った素材は花粉が付きやすいため、避けた方が良いでしょう。

帰宅時の習慣

玄関前での花粉落とし:家に入る前に、衣服や髪についた花粉を払い落としましょう。手で軽く叩くだけでも、効果があります。

手洗い・洗顔・うがい :帰宅後すぐに、手洗い、洗顔、うがいを行いましょう。特に顔に付着した花粉が目や鼻の粘膜を刺激するため、洗顔は重要です。

入浴のタイミング:できれば就寝前に入浴し、体や髪についた花粉を洗い流しましょう。朝シャワーの習慣がある方も、夜の入浴を追加することをお勧めします。

室内環境の整備

換気の工夫:花粉の飛散が少ない早朝や雨の日に、短時間で換気を行いましょう。窓を全開にせず、10cm程度開けるだけでも十分です。レースカーテンを閉めたまま換気すると、花粉の侵入をさらに減らせます。

こまめな掃除:床に落ちた花粉は、掃除機をかける前に、濡れたタオルで拭き取ると舞い上がりを防げます。空気清浄機の使用も効果的ですが、フィルターの定期的な清掃や交換を忘れずに行いましょう。

洗濯物の干し方:外干しは避け、室内干しや乾燥機の使用をお勧めします。どうしても外干しする場合は、取り込む際に花粉をしっかり払い落としましょう。

生活習慣での予防

睡眠と栄養:十分な睡眠とバランスの取れた食事は、免疫機能を正常に保つために重要です。特にビタミンDや乳酸菌は、アレルギー症状の軽減に役立つ可能性が示唆されています。

ストレス管理:ストレスは免疫バランスを乱し、症状を悪化させる要因となります。適度な運動やリラックスできる時間を持つことも大切です。

5. 花粉症の治療法:薬物療法

早めの受診が重要な理由

症状が出る前、または軽いうちに治療を始める「初期療法」が推奨されています。花粉飛散開始の約2週間前から薬を服用することで、シーズン中の症状を軽減できることが分かっています。

主な治療薬

抗ヒスタミン薬:花粉症治療の中心となるお薬です。くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状を抑えます。以前は眠気が強いものもありましたが、最近は眠気が少なく、1日1回の服用で効果が持続するタイプも増えています。

鼻噴霧用ステロイド薬:鼻の粘膜の炎症を抑えるお薬です。効果が出るまで数日かかりますが、鼻づまりに特に効果的です。局所的に使用するため、全身への副作用が少ないのが特徴です。

点眼薬:目のかゆみや充血に対して使用します。抗ヒスタミン薬の点眼や、症状が強い場合はステロイド点眼を使用することもあります。(重症例に対して短期間のみ)

漢方薬:小青竜湯などの漢方薬が処方されることもあります。西洋薬と併用する場合も多いです。

舌下免疫療法について

当院では行っておりませんが、根本的な体質改善を目指す治療法として、舌下免疫療法があります。スギ花粉やダニのエキスを少量ずつ体内に取り込むことで、アレルギー反応を起こしにくくする治療法です。

  • 期間:3〜5年程度継続が必要
  • 開始時期:スギ花粉の場合、飛散していない時期(6月〜11月頃)
  • 効果:80%の方で症状の軽減が期待できる

長期的な治療となりますが、症状の根本的な改善を望む方には検討いただく価値があります。

6. よくある質問(Q&A)

Q1. 花粉症は突然発症することがありますか?

A. はい、あります。今まで全く症状がなかった方でも、ある年から突然花粉症を発症することは珍しくありません。実際私も数年前から花粉症症状が出現して内服を始めました。近年の都市化やストレス社会の影響で、成人になってから発症される方も増えています。

Q2. 毎年症状が違うのはなぜですか?

A. 花粉の飛散量が年によって大きく異なることが主な理由です。前年の夏の気温や日照時間、降水量などの気象条件により、その年の花粉生産量が変わります。また、その年の体調やストレスの程度によっても、同じ花粉量でも症状の出方が変わることがあります。

Q3. 薬を飲むと眠くなるのが心配です

A. 最近の抗ヒスタミン薬は、眠気が出にくいタイプが主流となっています。ただし、個人差があるため、初めて服用される場合は、休日など影響の少ない日から始めることをお勧めしています。お仕事の内容に応じて、眠気の少ないタイプをお選びすることも可能ですので、診察時にご相談ください。

Q4. 妊娠中・授乳中でも治療できますか?

A. 妊娠中や授乳中でも使用できるお薬はあります。医師にご相談ください。妊娠の可能性がある場合も、事前にお伝えいただくことが大切です。

Q5. 子どもの花粉症が心配です

A. 近年、小児の花粉症も増加しています。お子様の場合、鼻づまりによる集中力低下が学業に影響することもあります。症状が疑われる場合は、早めに小児科や耳鼻科、内科を受診されることをお勧めします。お薬も小児用の剤形があり、安全に使用できるものが多くあります。

Q6. 花粉症と風邪の見分け方は?

A. 花粉症の鼻水は透明でサラサラしており、風邪の場合は粘り気があり黄色や緑色になることが多いです。また、花粉症では発熱することは少なく、目のかゆみが強いのも特徴です。ただし、判断が難しい場合もありますので、症状が続く場合は医療機関を受診してください。

7. まとめ:早めの対策が快適な春への第一歩

花粉症は、適切な対策と治療により、症状を大幅に軽減することができる疾患です。2026年のシーズンを快適に過ごすために、以下のポイントを押さえておきましょう。

対策の3つの柱

  1. 予防:マスク、メガネ、室内環境の整備
  2. 早期治療:症状が出る前からの初期療法
  3. 継続的なケア:シーズン中の適切な服薬と生活習慣の改善

こんな時は早めに受診を

  • 市販薬では症状がコントロールできない
  • 日常生活や仕事に支障が出ている
  • 鼻づまりで夜眠れない
  • 目の症状が強く、視界がぼやける

当院 (松戸市 松戸駅徒歩5分キテミテマツド8階 丹野内科・循環器・糖尿病内科)では、患者様お一人おひとりの症状の程度、生活スタイルなどをお伺いし、最適な治療法をご提案しています。日常生活への影響を最小限にしながら、症状をコントロールすることを目指しています。

花粉症は「たかが花粉症」と軽視されがちですが、生活の質に大きく影響する疾患です。今年こそは早めの対策で、快適な春をお過ごしください。


参考文献

  • 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会「鼻アレルギー診療ガイドライン」

執筆者プロフィール

田邉弦

丹野内科・循環器・糖尿病内科 院長

  • 日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医
  • 日本循環器学会 循環器専門医
  • 日本心血管インターベンション治療学会 認定医
  • 日本内科学会 JMECCインストラクター
  • 日本救急医学会 ICLSインストラクター
  • 認知症サポート医

インタビュー記事はこちらからご覧ください。

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